第十一回放送分毎日の牛乳で質のよい睡眠を
第十一回放送分「毎日の牛乳で質のよい睡眠を」

睡眠の不調は万病のもと

 複数の研究から、睡眠時間の短さや不眠が、肥満や高血圧、糖尿病、循環器疾患、メタボなどの発症リスクを高めることが示唆されています。睡眠の不調は、食事や運動などの生活習慣の乱れにつながり、食欲やエネルギーバランスに作用するホルモンに影響を及ぼすためとみられています。
 睡眠の問題を解決し、質のよい睡眠習慣を身につけることで、生活習慣病の発症と重症化を予防できる可能性があります。

シニア世代は、寝床で過ごす時間の適正化がポイント

 睡眠時間は年を重ねると共に短くなることが、多くの研究でわかっています。65歳では20代に比べて約1時間短く、正味6時間程度になるという統計データもあります。
 長い時間眠ろうとして、無理に長時間布団の中に居ると、逆に眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めたり、熟睡感が損なわれるなどの不調を来すと指摘されています。日中に眠気がなければ、時間は短くても睡眠時間としては足りていると判断し、寝床で過ごす時間の適正化を図りましょう。
 また、日本人高齢者を対象にした調査では、週5日以上の身体活動が不眠の発生を抑制するともいわれています。

心身ともにリラックスして質のよい睡眠へ

 安眠への近道は、心身ともにリラックスした状態をつくることです。就寝前の入浴は心身をリラックスさせます。そして、就寝前の人肌程度に温めたホットミルクもオススメです。牛乳に豊富に含まれているカルシウムは、神経のイライラや興奮を鎮める作用があります。胃の負担や刺激も少ないので、体を内側から温めて、眠りに入りやすい状態にしてくれます。
 更に、牛乳に含まれているアミノ酸は、心のバランスを整える脳内物質を生成し、睡眠導入作用のあるホルモンになるという研究結果も出ています。しかもこのアミノ酸は、体内で生成できないため、毎日の食事から取り込む必要があります。