ブルーグラスファーム

わが家の味を伝える
ミルクストリング

　目の前にオホーツク海を眺める渡辺牧場。潮風を浴びたミネラル豊富な草を食べ、のびのびと育った牛の生乳は、牧場主の渡辺和基さんの自慢の味。「うちの生乳のおいしさを代弁してくれるものを作りたい」と、大学時代に学んだ知識を生かして、チーズを作り始めた。最初に手がけたのは、ストリングタイプのチーズ。初めて食べた時に「これぞ、わが家の生乳」と感じ、ミルクストリングと名をつけた。そして、ミルクストリングを作っている際に、ひょんなことから出来上がったのがハードグラス。乳酸菌が働き過ぎたことで硬くなってしまったため、そのまま型に入れて熟成させたところ、ほんのりと酸味があるチーズに生まれ変わったのだそう。１年以上熟成させ独特のコクがある「モルディ」、成型後、スモークしてさらに熟成させたおつまみ感覚の「イルフューム」がある。