第五回放送分「運動+牛乳でさらに元気に!」
第五回放送分「運動+牛乳でさらに元気に!」

ゲスト:水野眞佐夫 教授(北海道大学 教育学研究科)

 栄養素としてのタンパク質は、からだをつくっている筋肉・骨・血液などの素材であることから、三食の食生活においてバランスよく摂取することが重要です。

 一方、タンパク質を構成している特定のアミノ酸はからだの代謝機能を調節する、調節因子としての働きを持つことが近年明らかにされてきています。
運動と組み合わせて牛乳・乳製品を「いつ摂取するか」というこの摂取タイミングが重要であることが研究の結果、明らかにされてきました。

運動と組み合わせて摂取する乳タンパク質飲料の特筆すべき2つ効果

  • 1.運動時に活動している筋肉群のタンパク質の分解を抑制する
  • 2.運動後の回復期に筋肉・骨の合成を促進する。

 シニア世代が「楽だな」と感じる運動、例えば会話ができる早歩き程度の運動であっても、運動開始20分後には自らのタンパク質を分解してエネルギーを供給し始めますが、乳タンパク質飲料を運動中に摂取すると筋タンパク質の分解を抑制することができます。

運動後にはからだの回復機能が高まる

 シニア世代が筋力トレーニングでからだづくりを12週間実践し、運動直後に乳タンパク質飲料を摂取した群は、2時間後に同じ飲料を摂取した群と比較して、筋線維一本一本が太くなり、筋肉量が増加して、筋力がより一層強化された。 3ヶ月にわたりトレーニングを実践した中高年女性の骨密度においても同様に乳タンパク質飲料の効果が明らかとなっています。

 厚生労働省は、10年も前(2005年)から「一に運動、二に栄養・・・」というスローガンで 生活習慣病を予防できる健康的な生活の構築を提言しています。

 日頃の活動量を少しでも増やすアクテイブな生活習慣と栄養バランスの取れた食事、そして、スポーツなどで意図的に頑張ろうとする場面では牛乳を飲用することが健康づくりに効果的です。これからの季節の雪かき・雪下ろしなどの生活活動においても、是非、牛乳を飲みながらからだづくりに取り組んで頂きたいと思います。